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特集 アダプタータンパク
ドッキング蛋白SNT/FRS2とRET受容体
著者: 黒川景1 高橋雅英1
所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科附属神経疾患・腫瘍分子医学研究センター
ページ範囲:P.159 - P.163
文献購入ページに移動1993年Rabinらは,PC12細胞において,nerve growth factor(NGF)とfibroblast growth factor(FGF)によってチロシンリン酸化されるが,epidermal growth factor(EGF)やインスリンでリン酸化されない78~90kDaの蛋白を同定した。p34cdc2/cdk2に結合する蛋白であるp13suc1と結合することから,
1997年Kouharaらは,FGFレセプター(FGFR)からのシグナルが,RAS-MAPKを活性化するのを介在するシグナル分子を同定するため,GRB2と結合し,FGF刺激によってリン酸化される蛋白を精製,一次構造を決定し,FGF recep-tor substrate 2(FRS2)と名付けた。FRS2はNGFでもチロシンリン酸化され,またp13suc1と結合する蛋白がFRS2の抗体で認識されることから,先に報告されたSNTと同一の蛋白であることが明らかとなった2)。
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