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文献詳細

雑誌文献

生体の科学55巻3号

2004年06月発行

特集 分子進化学の現在

動物の形態進化と分子進化の関連

著者: 星山大介1 宮田隆1

所属機関: 1京都大学大学院理学研究科生物物理学教室

ページ範囲:P.182 - P.189

文献概要

[1] 形態の多様化と遺伝子の進化

 多細胞動物の進化の過程において,最も特徴的なできごとの一つはカンブリア爆発だろう。カンブリア爆発とは,カンブリア紀と先カンブリア時代の境界付近で起きた,多細胞動物の形態の多様化のことを示す言葉で,この言葉には比較的短期間に多種多様な形を持った動物が出現したことに対する驚きが込められている。現在地球上には,海綿動物や刺胞動物・有櫛動物のような比較的単純な構造を持つ多細胞動物と,左右相称の体を持つ三胚葉動物が存在するが,三胚葉動物の各動物門はこのカンブリア爆発時に一斉に現れたと考えられている1)(図1)。動物門は基本的な体の構造,すなわち,ボディープランが同じ動物の集まりであることから,多細胞動物の基本的な形態が急速に多様化したことがよくわかる。では,ボディープランの設計図ともいえる遺伝子は,この時期にどのような変化を起こしていたのだろうか。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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