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特集 生命科学のNew Key Word 5.細胞膜/細胞接着/細胞運動
ジャンクトフィリン―近接膜構造形成分子
著者: 松村清之1 竹島浩1
所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科医化学分野
ページ範囲:P.436 - P.437
文献購入ページに移動われわれのグループでは,この近接膜構造を形成する分子の同定を目指した検索で,骨格筋細胞のtriad構造中に分布するジャンクトフィリン(Junctophilin;JP)を単離した1)。実際,JP cDNAの機能発現実験では,小胞体膜と細胞表層膜の近接膜構造の形成が確認された。JPには4種のサブタイプ(JP-1, 2, 3, 4)が同定されており,これらはカルボキシ末端の小胞体膜貫通領域と,アミノ末端側に位置する細胞表層膜との特異結合に寄与する14アミノ酸残基からなる繰り返し配列(MO RNモチーフ)を共通な構造として有している。JPサブタイプはCICR機構の存在が確認されている興奮性細胞系に分布し,JP-1は骨格筋特異的で,JP-2は骨格筋,心筋,平滑筋の筋細胞全般に発現しており,JP-3とJP-4は神経細胞に存在していることが示されている。
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