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文献詳細

雑誌文献

生体の科学55巻5号

2004年10月発行

特集 生命科学のNew Key Word

6.アポトーシス

アポトーシス感受性機構

著者: 廣川誠1

所属機関: 1秋田大学医学部内科学第三講座(血液内科学分野)

ページ範囲:P.448 - P.449

文献概要

 アポトーシスは個体の発生および組織の恒常性維持において必須の機構であり,形態学的には細胞の縮小とクロマチンの凝縮,生化学的にはDNAの断片化によって特徴づけられる。このDNAの断片化はaspartate-specific cysteine protease(caspase)の活性化に依存している。アポトーシスは,1)TNF受容体ファミリーとそのリガンドの結合によって開始される細胞死(receptor-dependent)と,2)放射線や化学物質などの細胞へのストレス刺激による細胞死(receptor-independent)の二つがある。これら二つの異なった細胞死シグナルは,最終的にカスパーゼの活性化経路に集約されるが,カスパーゼの活性化に至る経路はミトコンドリアの活性化に依存するものと,依存しないものとがある。カスパーゼカスケードの最終段階ではcaspase-3が活性化され,DNA断片化に直接関わるDNase(CAD/DFF-40)の活性化が起こる。

参考文献

92:57-70, 2001
1:50-58, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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