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文献詳細

雑誌文献

生体の科学55巻6号

2004年12月発行

文献概要

特集 脳の深部を探る

視床下部の摂食調節ニューロン―分布・局在・神経ネットワークについて

著者: 北徹朗1 影山晴秋1 竹ノ谷文子1 塩田清二1

所属機関: 1昭和大学医学部第一解剖学教室

ページ範囲:P.615 - P.620

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 中枢における摂食調節およびエネルギー代謝調節は,主に視床下部で行われている。視床下部には摂食中枢である外側視床下部lateral hypothalamus(LH)と満腹中枢である腹内側核ventromedial hypothalamus(VMH)が存在する。また,摂食・満腹の両機能を併せ持つ弓状核arcuate nucleus(ARC)が存在し,主にこの三つの神経核で摂食やエネルギー代謝調節にかかわる情報がコントロールされていると考えられる。最近,新規摂食調節物質が相次いで同定され,脳内における摂食調節機構の研究は急速に進展している(表1)。

 本稿では,摂食調節に作用する神経ペプチドのうち特に重要であると考えられているニューロペプチドY(NPY),プロオピオメラノコルチン(POMC),グレリン,オレキシン,ガラニン様ペプチド(GALP)の視床下部における分布・局在およびそれらの機能を概説する。摂食機能調節に関わるニューロンについての理解を深めていただければ幸いである。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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