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文献詳細

雑誌文献

生体の科学56巻1号

2005年02月発行

文献概要

特集 情動―喜びと恐れの脳の仕組み

恐怖記憶の固定化・再固定化・消去の制御機構

著者: 喜田聡1

所属機関: 1東京農業大学応用生物科学部バイオサイエンス学科

ページ範囲:P.10 - P.16

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 動物は本能的に恐怖記憶を形成する。これは,動物が危険を察知し,回避するためには必須なものである。しかし,過度の恐怖記憶はトラウマとなり,さらに症状が悪化すれば,心的外傷後ストレス障害(Post Traumatic Stress Disease;PTSD)となってしまう。従って,動物が本能的に行うこの恐怖記憶の形成機構やその性質を理解することは,認知機能のメカニズムが明らかになるばかりではなく,心理療法が中心である恐怖体験に基づく心的障害に対する新たな治療法の開発や創薬に繋がると考えられる。本レビューでは,この恐怖記憶の固定化,再固定化,消去のメカニズムに関してわれわれの実験結果も交えながら解説し,さらに,恐怖記憶とPTSDの関係に関しても考察したい。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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