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文献詳細

雑誌文献

生体の科学56巻2号

2005年04月発行

文献概要

特集 味覚のメカニズムに迫る

レプチンによる甘味感受性の修飾

著者: 吉田竜介1 重村憲徳1 安松啓子1 二ノ宮裕三1

所属機関: 1九州大学大学院歯学研究院口腔常態制御学講座口腔機能解析学分野

ページ範囲:P.109 - P.113

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 レプチンは肥満遺伝子(ob)の産物で,主に脂肪細胞によって産生され,摂食,エネルギー消費,体重の調節に寄与するホルモンである。レプチンはdb遺伝子にコードされる受容体(Ob-Rs)と結合しその効果を発揮する。Ob-Rsは五つのアイソフォーム(Ob-Ra-e)をもつが,そのなかで細胞内ドメインが長いOb-Rbが機能的受容体であると考えられている。Ob-Rbは主に視床下部に存在し,レプチンはそれら脳部位を介して機能を果たしている。Ob-Rbは中枢に比べると少ないが末梢にも存在する。近年,われわれはそのOb-Rbが味細胞にも発現しており,その受容体を介してレプチンが味覚感受性を末梢で調節することを発見した1)。本稿はその末梢味覚器におけるレプチンの働きについて紹介する。詳細については総説2)を参照していただきたい。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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