icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学56巻3号

2005年06月発行

文献概要

特集 Naチャネル

上皮型Naチャネル(ENaC)の浸透圧による制御機構

著者: 新里直美1 丸中良典1

所属機関: 1京都府立医科大学大学院医学研究科生理機能制御学

ページ範囲:P.206 - P.210

文献購入ページに移動
1 上皮型ナトリウムチャネル(epithelial Na channel;ENaC)

 上皮組織でのナトリウム能動輸送を担うイオンチャネルとして,Ussingらによりその存在を報告されたのが,アミロライド感受性上皮型ナトリウムチャネルである1)。アミロライド感受性ナトリウムチャネルは,1993年から1994年にかけて,ラット大腸よりα,β,γの3種類のサブユニット遺伝子がクローニングされて,ENaC(epithelial Na channel)と名付けられた2,3)。各々のサブユニットは膜2回貫通型の膜タンパク質で,二つのαサブユニット,一つのβと一つのγサブユニットが四量体を形成してイオンチャネルとして機能しており,αサブユニットがチャネルポアを形成すると考えられている(図1)。ENaCは興奮性膜に存在しているフグ毒感受性の電位依存性Naチャネルとは特性が異なり,アミロライドという利尿剤に感受性のあるNaチャネルとして特徴付けられている。現在,五つの遺伝子ファミリーに分類され,Deg/ENaCスーパーファミリーと呼ばれている。

参考文献

30:110-127, 1951
361:467-470, 1993
367:463-467, 1994
288:C141-C147, 2005
95:3301-3305, 1998
279:22654-22663, 2004
324:953-963, 2004
260:C1071-C1084, 1991
13:013-020, 2002
303:1159-1168, 2003
287:F932-F939, 2004
175:63-77, 2000
254:368-371, 1999
67:795-801, 2004
315:892-896, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?