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特集 Naチャネル
上皮型Na+チャネル(ENaC)の浸透圧による制御機構
著者: 新里直美1 丸中良典1
所属機関: 1京都府立医科大学大学院医学研究科生理機能制御学
ページ範囲:P.206 - P.210
文献購入ページに移動1 上皮型ナトリウムチャネル(epithelial Na+ channel;ENaC)
上皮組織でのナトリウム能動輸送を担うイオンチャネルとして,Ussingらによりその存在を報告されたのが,アミロライド感受性上皮型ナトリウムチャネルである1)。アミロライド感受性ナトリウムチャネルは,1993年から1994年にかけて,ラット大腸よりα,β,γの3種類のサブユニット遺伝子がクローニングされて,ENaC(epithelial Na+ channel)と名付けられた2,3)。各々のサブユニットは膜2回貫通型の膜タンパク質で,二つのαサブユニット,一つのβと一つのγサブユニットが四量体を形成してイオンチャネルとして機能しており,αサブユニットがチャネルポアを形成すると考えられている(図1)。ENaCは興奮性膜に存在しているフグ毒感受性の電位依存性Na+チャネルとは特性が異なり,アミロライドという利尿剤に感受性のあるNa+チャネルとして特徴付けられている。現在,五つの遺伝子ファミリーに分類され,Deg/ENaCスーパーファミリーと呼ばれている。
上皮組織でのナトリウム能動輸送を担うイオンチャネルとして,Ussingらによりその存在を報告されたのが,アミロライド感受性上皮型ナトリウムチャネルである1)。アミロライド感受性ナトリウムチャネルは,1993年から1994年にかけて,ラット大腸よりα,β,γの3種類のサブユニット遺伝子がクローニングされて,ENaC(epithelial Na+ channel)と名付けられた2,3)。各々のサブユニットは膜2回貫通型の膜タンパク質で,二つのαサブユニット,一つのβと一つのγサブユニットが四量体を形成してイオンチャネルとして機能しており,αサブユニットがチャネルポアを形成すると考えられている(図1)。ENaCは興奮性膜に存在しているフグ毒感受性の電位依存性Na+チャネルとは特性が異なり,アミロライドという利尿剤に感受性のあるNa+チャネルとして特徴付けられている。現在,五つの遺伝子ファミリーに分類され,Deg/ENaCスーパーファミリーと呼ばれている。
参考文献
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