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文献詳細

雑誌文献

生体の科学56巻3号

2005年06月発行

文献概要

特集 Naチャネル

心筋Naチャネル病の分子病態

著者: 蒔田直昌1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科循環病態内科学

ページ範囲:P.226 - P.229

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 心筋Naチャネルは心室筋の活動電位第0相の急速な立ち上がりを担うイオンチャネルで,心房筋・刺激伝導系にも発現している。心筋に発現する主たるNaチャネルはSCN5A(αサブユニット)と,その調節機能をもつβサブユニットである。心筋の活動電位の持続時間(APD)や波形は,Na・Ca電流をはじめとする内向き電流とK電流を主とする外向き電流の微妙なバランスによって維持されている。SCN5Aを原因遺伝子とする疾患は「心筋Naチャネル病」と総称され,1)QT延長症候群,2)Brugada症候群,3)家族性心臓ブロック,4)新生児突然死症候群,5)洞機能不全症候群,6)家族性心房停止,7)家族性房室ブロックがこれに該当する。これらの疾患は完全に独立した疾患ではなく,互いに臨床像がオーバーラップする症候群である。図1は現在までに同定されているSCN5A変異の一部を示す。疾患の種類と変異の部位には特定の傾向はない。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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