文献詳細
文献概要
特集 Naチャネル
Na+チャネル異常による不整脈疾患―いかに分子異常を病態と結びつけるか
著者: 伊藤英樹1 井本敬二1
所属機関: 1自然科学研究機構生理学研究所神経シグナル研究部門
ページ範囲:P.230 - P.234
文献購入ページに移動イオンチャネルは細胞膜にある膜タンパクであり,骨格筋,心筋,神経細胞など興奮性細胞の電気活動と密接に結びついている1)。他の疾患の場合と比較して,イオンチャネル異常による疾患にはいくつかの特徴があると考えられる。すなわち分子の異常と細胞・臓器の異常の関係が比較的直接的である。また,イオンチャネルの機能解析が定量的に可能であり,培養細胞などの発現系を用いて機能解析を行うことも確立された技術となっている。これらの点は,分子の異常と病態を結びつける研究として,イオンチャネルの異常による疾患が一つのモデルケースになりうることを示唆している。
参考文献
掲載誌情報