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特集 タンパク・遺伝子からみた分子病―新しく解明されたメカニズム 2.酵素および酵素制御
5,10メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ(MTHFR)
著者: 沼口靖1 室原豊明2
所属機関: 1名古屋大学医学部プロテアーゼ臨床応用学 2名古屋大学大学院医学系研究科器官制御内科学
ページ範囲:P.394 - P.395
文献購入ページに移動MTHFR酵素の活性低下以外に,高HCY血症をきたす原因としてホモシステイン尿症,腎不全,甲状腺機能低下症,葉酸代謝拮抗剤(ナイアシン,メトトレキセート,イソニアジド,フェニトインなど)の長期内服などがあり,遷延する高HCY血症により心血管系疾患や脳血管障害,末梢血管動脈硬化性疾患などの発症率が上昇することが知られている。すでに糖尿病,高脂血症,喫煙,高血圧などは動脈硬化促進因子,あるいは冠動脈危険因子として確立されているが,高HCY血症は食後の一時的高血糖や少ない運動習慣などと並んで新興動脈硬化危険因子の一つとして認知されつつある。
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