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特集 タンパク・遺伝子からみた分子病―新しく解明されたメカニズム 17.免疫系
CD40抗原(CD40)
著者: 川口鎮司1 鎌谷直之1
所属機関: 1東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター
ページ範囲:P.532 - P.533
文献購入ページに移動CD40は1980年代にB細胞上の抗原として同定された45-50kDaのタイプⅠ膜貫通型蛋白質p50で,当初より受容体の機能を有することが推測されていた1)。TNF受容体と高い相同性を有することより,TNF受容体のスーパーファミリーに属している(TNFRSF5)。当初はB細胞上にのみ発現していると考えられていたが,免疫系の細胞(単球,樹状細胞,マクロファージ)ばかりでなく,間葉系細胞(線維芽細胞,滑膜細胞,筋芽細胞),血管内皮細胞,上皮系細胞にも発現することがわかってきた。その後,そのリガンドが活性化T細胞上に発現するCD40L(CD154)であることがわかり,活性化T細胞との接触によりCD154からの刺激がB細胞に加わり,B細胞は増殖分化することが明らかとなってきた2)。また,T細胞上のCD154は活性化T細胞の細胞表面に発現後,プロテアーゼの作用によりシェデイングされ,血中に放出され,可溶性CD154となる。この可溶性CD154は生理学的活性体であり,標的細胞上のCD40を刺激することができる3)。
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