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特集 タンパク・遺伝子からみた分子病―新しく解明されたメカニズム 17.免疫系
IκBL/inhibitor of κB-like(NFKBIL1)
著者: 浜口和之1 吉松博信2
所属機関: 1大分大学医学部地域・老年看護学講座 2大分大学医学部生体分子構造機能制御講座
ページ範囲:P.534 - P.535
文献購入ページに移動ヒト染色体6番短腕には,個体の免疫応答に重要な役割を担うヒト組織適合抗原複合体(major histocompatibility complex:MHC;ヒトではhuman leukocyte antigen:HLA)の遺伝子群が存在する。3.6Mbに及ぶこの領域は三つの領域に分けられ,セントロメア側からクラスⅡ,クラスⅢ,クラスⅠの順番に並び,本来のHLA遺伝子のほか,100個以上の非HLA遺伝子を含んでいる1)。特にクラスⅢ領域には,補体やTNFの遺伝子のほか,機能が未知の遺伝子が多く存在している。IκBL(inhibitor of κB-like;NFKBIL1)遺伝子もそのような遺伝子の一つであり,LTA遺伝子とATG6遺伝子に挟まれて存在し,近傍にはTNFA遺伝子,BAT1遺伝子,MICB遺伝子などがある2-4)。
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