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解説
加齢による免疫機構の変化と抑制性レセプター
著者: 中村晃1 高井俊行1
所属機関: 1東北大学加齢医学研究所遺伝子導入研究分野
ページ範囲:P.639 - P.645
文献購入ページに移動 加齢に伴い免疫機能が低下することは,一般概念として広く受け入れられている。実際,高齢になると感染症に罹患しやすくなり,また重症化しやすい。また,インフルエンザワクチンをはじめ各種ワクチンの接種効果の減少や,不顕性感染ウイルスによる罹患が増加することもよく知られている。高齢者における肺結核再発もこの例にあてはまる。このような免疫機能の低下は一概に免疫系のみの障害ではなく,協調して作用を及ぼしあう神経・内分泌系システムとのネットワーク全体の機能が加齢に伴い低下することに起因していると考えられている。従って加齢に伴う免疫機能の低下を一元的にとらえることは難しいと思われる。
一方,これまで加齢による免疫担当細胞の機能低下について様々な報告がなされてきたが,最近になりマウスを用いた研究により,各細胞上に発現する受容体(レセプター)の機能障害について詳細な報告がなされるようになった。そこで本稿では,免疫担当細胞の加齢に伴う機能変化について最近の知見を概説するとともに,抗体反応を制御するB細胞上の抑制型レセプターに焦点をあてて加齢変化との関わりについて述べたい。
一方,これまで加齢による免疫担当細胞の機能低下について様々な報告がなされてきたが,最近になりマウスを用いた研究により,各細胞上に発現する受容体(レセプター)の機能障害について詳細な報告がなされるようになった。そこで本稿では,免疫担当細胞の加齢に伴う機能変化について最近の知見を概説するとともに,抗体反応を制御するB細胞上の抑制型レセプターに焦点をあてて加齢変化との関わりについて述べたい。
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