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文献詳細

雑誌文献

生体の科学57巻2号

2006年04月発行

特集 膜リサイクリング

クラスリン依存性エンドサイトーシス

著者: 中山和久1

所属機関: 1京都大学大学院薬学研究科生体情報制御学分野

ページ範囲:P.114 - P.121

文献概要

 細胞とその外部環境を隔てる細胞膜を介して,様々な物質のやり取りや情報交換が行われている。エンドサイトーシスは単なる栄養成分やシグナル分子の細胞外からの取込みだけでなく,受容体を介するシグナル伝達の調節においても重要な役割を果たす。真核細胞のエンドサイトーシス経路は,クラスリン依存性と非依存性の二つに大きく分類できる。クラスリン依存性のエンドサイトーシス経路に関する研究はこの10年ほどの間で著しく進展し,多くのことが明らかになってきた。一方,近年までクラスリン非依存性エンドサイトーシス経路としてひとくくりにされてきたものは,カベオリン依存性経路やクラスリンにもカベオリンにも依存しない経路などさらに複雑であることがわかってきた。しかし,クラスリン非依存性経路の生理的な役割に関してはいまだに不明な点が多い。したがって本総説では,クラスリン依存性エンドサイトーシスについて,クラスリン被覆小胞の構成要素とコートタンパク質の集合,被覆ピットの陥入と被覆小胞の形成の過程の調節を中心にして解説する。クラスリンに依存しないエンドサイトーシスに関しては,ほかの総説をご参照いただきたい1,2)

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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