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文献詳細

雑誌文献

生体の科学57巻2号

2006年04月発行

文献概要

解説

MRIを用いてマウスの老人斑を見る

著者: 樋口真人1 西道隆臣2

所属機関: 1放射線医学総合研究所分子イメージング研究センター分子生態研究チーム 2理化学研究所脳化学総合研究センター神経蛋白制御研究チーム

ページ範囲:P.145 - P.152

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 アルツハイマー病をはじめとする多くの神経変性疾患は,現時点では根本的な治療手段がなく,剖検脳の病理検査を行わない限り確定診断も不可能である。しかしながら,こうした診断・治療上の問題が,近年の脳アミロイド研究によって解決される見込みが示されている。脳アミロイドの沈着は神経変性と密接に結びついており,これを標的とすることが疾患の早期診断においても治療法の開発においても重要視されている。診断に関しては,アミロイド結合性低分子化合物の開発技術や生体脳画像技術を組み合わせることで,神経変性疾患の脳アミロイド病変,特にアルツハイマー病の老人斑を,生きた患者や疾患モデル動物で描出することが可能になりつつある。本稿ではMRIによる老人斑の検出法を中心に脳アミロイド画像化技術を紹介し,その有用性について解説する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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