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特集 ミエリン化の機構とその異常
ニーマン-ピック病におけるミエリン化の異常
著者: 瀧北彰一1
所属機関: 1滋賀医科大学小児科
ページ範囲:P.191 - P.195
文献購入ページに移動中枢神経におけるミエリン化の異常は白質変性症のみならず多様な疾患,病態に関与していることが明らかとなりつつあるが,ミエリン形成のメカニズムにはいまだ不明な部分が多い。多発性硬化症における脱髄後の有髄線維の軸索は回復期には再髄鞘化が認められるが,慢性化した場合は軸索の障害が進み,再髄鞘化が阻害される。再髄鞘化の障害の原因としてオリゴデンドロサイトの枯渇が原因であるか5),あるいは軸索の変性が原因となっているのか6)についてはいまだに議論の余地がある。髄鞘化のメカニズムにおける軸索-オリゴデンドロサイト間相互作用(axo-glial interaction)の役割を明らかにするためには軸索変性をもつ疾患モデルが重要である。
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