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文献概要
特集 生物進化の分子マップ 11.酵素
DNAポリメラーゼの分子進化
著者: 武村政春1
所属機関: 1東京理科大学理学部第一部教養学科
ページ範囲:P.406 - P.407
文献購入ページに移動 真核細胞は古細菌を祖先とする共生の産物であるといわれる。この共生説には様々な証拠が存在するが,中でも1999年,Lakeらによりなされた真正細菌,古細菌,酵母の核ゲノム遺伝子の比較によって,真核細胞の複製・転写・翻訳に関わる遺伝子のほとんどが古細菌型であることが明らかとなったことは特筆に値する1)。本稿ではこのうち,複製に関わる遺伝子について取り上げる。
DNA複製反応において,デオキシリボヌクレオチド重合反応に携わるのがDNAポリメラーゼであり,真核生物では計15種類のものが知られ,このうち,通常のDNA複製反応を司るものがDNAポリメラーゼα,δ, そしてεである2,3)。
DNA複製反応において,デオキシリボヌクレオチド重合反応に携わるのがDNAポリメラーゼであり,真核生物では計15種類のものが知られ,このうち,通常のDNA複製反応を司るものがDNAポリメラーゼα,δ, そしてεである2,3)。
参考文献
283:2027-2028, 1999
2)武村政春:DNA複製の謎に迫る,講談社,2005
71:133-163, 2002
60:513-552, 1990
5)松影昭夫:DNA複製とその制御,東京大学出版会,1995
15:1207-1217, 1998
54:763-773, 2002
74:7079-7084, 2002
52:419-425, 2001
掲載誌情報