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特集 生物進化の分子マップ 18.チャネル
水チャネルの比較生物学
著者: 石橋賢一1
所属機関: 1国立病院機構千葉東病院臨床研究センター分子生物研究部
ページ範囲:P.476 - P.477
文献購入ページに移動 生物に水は必須であり,水を効率よく通す水チャネルは細菌から存在している。しかし細胞膜やほかの輸送体も水をよく通すので,水チャネルがなくてもそれほど困らないのも事実である。水チャネルの実体はアクアポリン(aquaporin:AQP)とよばれる膜6回貫通タンパクで,前半と後半の繰り返し構造になっている。これは3回膜貫通のタンパクの遺伝子が重複重合してできたと考えられる。前半部分のほうがより変異しているのは,水の通り道を規定しているのが後半部分であるためと考えられる。それぞれによく保存された短い疎水領域(アスパラギン(N)-プロリン(P)-アラニン(A)を含む)NPAボックスがある。この部分は膜にめり込んで水の通り道(pore)を形成する。4量体を形成してそれぞれの単体にporeが存在する。
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