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文献詳細

雑誌文献

生体の科学57巻6号

2006年12月発行

文献概要

特集 血管壁

高血圧と血管

著者: 石川一彦1 楽木宏実1 荻原俊男1

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科老年,腎臓内科学

ページ範囲:P.575 - P.579

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1 高血圧と血管リモデリング1,2)

 血管リモデリングは高血圧に適応し,血管壁の伸展を正常化するための反応であると考えられる。血管構造のリモデリングは,高血圧においてのみならず,レニン-アンジオテンシン系(RA系)の亢進といったホルモン環境の変化によっても生ずる。特にアンジオテンシンⅡ(AⅡ)は,血管のリモデリングや炎症を通して,心血管系の機能不全をもたらす。

 血管リモデリングについてのポイントは,血管径に対する血管壁厚の比率である。高血圧においては,この比率が大血管および小血管の両者において増大するが,大血管でのリモデリングは血管壁厚の増大によるものであり,肥大によるリモデリングといわれる。これはコラーゲンやフィブロネクチンといった細胞外マトリックス蛋白の蓄積による血管平滑筋の増大が関与しており,しばしば血管硬化を伴う。

参考文献

259:381-392, 2006
2)福島一朗,小室一成:医学のあゆみ 214:497-501,2005
3)南野 徹,小室一成:医学のあゆみ 202:566-571,2002
24:983-991, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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