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文献詳細

雑誌文献

生体の科学57巻6号

2006年12月発行

文献概要

特集 血管壁

生活習慣病の血管障害

著者: 今村亜希子1 奥村健二2 室原豊明1

所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学循環器内科学 2名古屋大学大学院医学系研究科循環病態探索医療学

ページ範囲:P.585 - P.589

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 生活習慣病というのは日本で命名された疾患であり,英語ではこれほど流布した名前はない。最近ではmetabolic syndrome(メタボリック症候群)の概念が最も近いものであろうが,日本でいう生活習慣病はメタボリック症候群はもちろんのこと,生活習慣に伴うありとあらゆる疾患を含み,糖尿病,高血圧,高脂血症や,冠動脈疾患,脳血管疾患,さらに悪性腫瘍までその概念に含まれる。その個人の生活習慣のなかから発生進行に関与する疾患が生活習慣病であれば,成人の疾患の多くが該当する。今回はこの広義の意味の生活習慣病の中から,いわゆる急性冠症候群や脳血管障害,動脈硬化などに関わると考えられる高脂血症,高血圧,糖尿病やそれらが重複して起こってくるメタボリック症候群,その成因とされる肥満やインスリン抵抗性による血管障害の発症機転について概説していきたい。

参考文献

84:1381-1478, 2004
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10)松井英夫,今村亜希子,鳥越勝行・他:血圧 12:930-934,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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