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文献詳細

雑誌文献

生体の科学58巻1号

2007年02月発行

文献概要

連載講座 中枢神経系におけるモジュレーション・2

海馬における性ホルモン合成と記憶学習モジュレーション

著者: 川戸佳1 木本哲也1

所属機関: 1東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻

ページ範囲:P.65 - P.71

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 性ホルモンは脳神経の機能に対し様々な作用を及ぼす。従来,神経内分泌学では脳神経に作用する性ホルモンは精巣・卵巣などの性腺で合成され,血流によって供給されるものと考えられてきた。一方で,海馬のニューロステロイド産生の機構は最近までほとんど解明されていなかったが,われわれの研究などにより女性ホルモン(エストラジオール)をはじめとする様々なニューロステロイドが合成されていることが証明された。さらに,エストラジオールは海馬の記憶学習に関与する神経シナプス伝達を急性的にモジュレートしていることを解明しつつある。本稿では,最新の知見に基づき,海馬における性ホルモンの合成とその神経伝達に係る急性作用,および擬似女性ホルモンである環境ホルモンの作用を解説する。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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