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文献詳細

雑誌文献

生体の科学58巻3号

2007年06月発行

文献概要

特集 骨の形成と破壊

骨芽細胞と破骨細胞の相互作用

著者: 上原俊介1 森山芳則2 宇田川信之1

所属機関: 1松本歯科大学歯学部口腔生化学 2岡山大学薬学部生体膜生化学

ページ範囲:P.181 - P.185

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1 骨リモデリングとカップリングファクター

 骨リモデリングは,破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成により成り立っている。現在のところ,破骨細胞による骨の分解がある程度進行すると破骨細胞がその場から離れ,近づいてきた骨芽細胞による骨形成が開始されると考えられている。しかし(1)骨吸収を停止させ,(2)骨芽細胞を引き寄せ,(3)骨形成を開始させる,という因子(カップリングファクター)の実体は不明である。

 最近われわれは,神経伝達物質の一種であるL-グルタミン酸が破骨細胞から分泌され,骨吸収を抑制することを見出した1)。 本稿では, 神経でのL-グルタミン酸シグナル伝達について簡単に述べた後,骨組織におけるL-グルタミン酸の役割について,われわれの知見を中心に述べる。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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