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文献詳細

雑誌文献

生体の科学58巻5号

2007年10月発行

特集 タンパク質間相互作用

2.分子進化

タンパク質間相互作用がタンパク質分子の進化に与える影響

著者: 牧野能士1 五條堀孝2

所属機関: 1 2国立遺伝学研究所生命情報・DDBJ研究センター

ページ範囲:P.348 - P.351

文献概要

 タンパク質の進化を特徴づけるのによく用いられるのは,進化速度である。進化速度は,たとえば100万年などの単位時間当たりに,アミノ酸が何個置換されるかというアミノ酸置換速度によって示される。これは,タンパク質やその部分領域の機能的な制約が厳しければ厳しいほど,そのアミノ酸配列が置換されにくいことによる。最近になってようやく,タンパク質間の相互作用を網羅的に明らかにすることができるようになり,相互作用もタンパク質の機能的制約を決める重要な要素であることがだんだんわかってきた。タンパク質間相互作用は,相互作用する相手のタンパク質(パートナータンパク質)も関与することから,状況はさらに複雑になるものの,進化速度を調べればタンパク質の進化との関係を垣間見ることができる。

参考文献

7:337-348, 2006
296:750-752, 2002
18:1283-1292, 2001
35:176-179, 2003
324:399-407, 2002
102:10930-10935, 2005
23:784-789, 2006
385:57-63, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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