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文献詳細

雑誌文献

生体の科学58巻5号

2007年10月発行

特集 タンパク質間相互作用

13.細胞内タンパク輸送

シナプスにおける機能的変形とPMES-2・アクチン相互作用

著者: 田口隆久1

所属機関: 1産業技術総合研究所セルエンジニアリング研究部門

ページ範囲:P.452 - P.453

文献概要

●入力特異性を支える分子機構

 神経回路網動態解析には特異的入力に依存した微細な機能的形態変化の分子機構を探る必要がある。意味のある情報処理を行うには入力のあったシナプス部位のみが可塑的に変化する必要があり,その場所でのみプールされていた分子や新たに合成された蛋白質がシナプス部位に組み込まれ(あるいは取り除かれ)シナプス機能が変化する。われわれはこの機構における蛋白質局所合成に注目し,局所合成される蛋白質を二つ見出した。PMES-1はフェリチンH鎖1)であり,神経細胞の神経突起内での合成の直接観察にも成功し,そのシナプスでの役割も推定した(投稿準備中)。もう一方のPMES-2は分子量31Kの蛋白質であり,この蛋白質が神経活動依存的にシナプス動態に関与する可能性を示した2,3)。PMESはa protein of which mRNA is enriched in synaptosomesの略である。

参考文献

272:789-793, 2000
1579:189-195, 2002
25:899-911, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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