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特集 タンパク質間相互作用 17.アポトーシス
癌選択的に発現しアポトーシスシグナル伝達分子と相互作用する分子TUCAN-54の役割
著者: 上口権二郎1 佐藤昇志1
所属機関: 1札幌医科大学第一病理学
ページ範囲:P.486 - P.487
文献購入ページに移動大腸癌に強く発現する抗アポトーシスタンパク分子として,TUCANという分子がアメリカのグループから2001年に報告された2)。TUCANはC末にCARD(caspase-associated recruit domain)と呼ばれるアポトーシスに関わるドメインをもっている。われわれの研究室では以前より腫瘍免疫機構の解析を行っており,この分子に着目し,抗体を作製し,腫瘍細胞におけるタンパク発現を検討した。その結果,TUCANは胃癌,大腸癌,乳癌など幅広い腫瘍組織に発現を認めたが,正常胃粘膜,大腸粘膜,乳腺組織にもその発現を認め,発現量自体も腫瘍と非腫瘍組織での差異を認めなかった。
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