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特集 グリケーション(糖化)
足細胞(ポドサイト)のシグナル伝達系とAGEの影響
著者: 淺沼克彦1 富野康日己1
所属機関: 1順天堂大学医学部腎臓内科学講座
ページ範囲:P.543 - P.548
文献購入ページに移動 厳格な血糖コントロールによって糖尿病腎症を含めた糖尿病血管合併症の発症・進展を遅延,あるいは阻止できるとの報告から,糖尿病腎症の成因として高血糖が重要な役割を果たしていることに疑う余地はない。糖尿病による高血糖の結果,通常の解糖系によるエネルギー産生経路に異常をきたし,1)ポリオール経路の活性化,2)ヘキソサミン経路の活性化,3)ジアシルグリセオールプロテインキナーゼCの活性化,4)酸化ストレスの亢進,5)終末糖化産物(advanced glycation end-products;AGEs)の蓄積が生じ,糖尿病腎症が発症すると考えられている1)。本稿では,糖尿病腎症の進展に重要な役割を果たしていると考えられている腎臓の足細胞(ポドサイト)に焦点を絞り,そのシグナル伝達系とAGEの影響についてわれわれの知見を中心に概説する2)。
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