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連載講座 中枢神経系におけるモジュレーション・7
視索上核ニューロンのオピオイドによる前シナプスモジュレーション
著者: 稲永清敏1
所属機関: 1九州歯科大学生命科学講座生理学分野
ページ範囲:P.151 - P.156
文献購入ページに移動オキシトシンやバゾプレッシンの下垂体からの放出は,神経分泌ニューロンの活動に依存している。神経分泌ニューロンの神経活動は,様々な神経伝達物質あるいは修飾物質により調節されている。これらの物質のひとつがオピオイド類であり,バゾプレッシンおよびオキシトシン分泌ニューロンの神経活動はオピオイドによって抑制を受ける。オピオイドは前シナプス性および神経分泌ニューロン自身に作用し,ニューロンの活動を抑制する1-4)(レビューとしてBrownら,20005))。視索上核には,他の脳領域からオピオイド線維の投射や6,7),オピオイド受容体が多く認められている8)。さらに神経分泌ニューロンには,オキシトシン分泌ニューロンはエンケファリンと,バゾプレッシン分泌細胞はダイノルフィンとの共存が観察され9),オピオイドによるオートクライン作用も示唆されている5,10,11)。本稿では,神経分泌ニューロンに対するオピオイドの直接作用について述べ,次にオピオイドによる前シナプス性の抑制作用について述べる。
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