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文献詳細

雑誌文献

生体の科学59巻3号

2008年06月発行

文献概要

特集 アディポゲネシス

C/EBPファミリー調節因子としてのTribblesファミリーの機能

著者: 西條栄子1 内木隆寛2 宮島篤1

所属機関: 1東京大学分子細胞生物学研究所 2筑波大学大学院人間総合科学研究科基礎医学系

ページ範囲:P.196 - P.201

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 脂肪細胞の分化過程は細胞外シグナル,細胞内シグナル伝達系,転写因子などにより複雑に調節されている。近年,脂肪細胞分化に重要な役割を果たす転写因子であるC/EBPファミリーの制御に関して,Tribblesファミリーの関与が相次いで報告されている。Tribblesはショウジョウバエにおいて単離されたキナーゼ様ドメインを持つ分子であり,哺乳類TribblesオルソログとしてTRB1,TRB2,TRB3が同定されている。哺乳類では,TribblesオルソログがAktやMAPキナーゼ経路を制御することが報告されており,細胞内シグナル伝達系の調節因子としての機能が明らかになりつつある。本稿では,われわれが見出したTRB2によるC/EBPファミリーのタンパク質分解を介した脂肪細胞分化調節機構について概説するとともに,Tribblesファミリーの多様な生理学的機能についても紹介する。(注:原著論文では,哺乳類Tribblesオルソログの遺伝子名はTrib1,Trib2,Trib3と表記されている場合もあるが,本稿ではTRB1,TRB2,TRB3で統一して表記する)

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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