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文献詳細

雑誌文献

生体の科学59巻4号

2008年08月発行

文献概要

特集 免疫学の最近の動向

Aryl hydrocarbon receptorによるTh17細胞の分化制御機構

著者: 木村彰宏1 岸本忠三1

所属機関: 1大阪大学大学院生命機能研究科免疫制御学講座

ページ範囲:P.275 - P.279

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 ヘルパーT(Th)細胞にはこれまで,細胞性免疫に関与している1型ヘルパーT細胞や液性免疫に関与している2型ヘルパーT細胞の存在が確認されていた。ところが近年,IL-17を産生する新たなTh細胞のサブセットとしてTh17細胞が発見された。Th17細胞は自己免疫やアレルギー反応などで重要な役割を果たしていることが報告されてきており,注目を集めている。Th17細胞はIL-6とTGF-βの刺激により誘導され,retinoid-related orphan receptor γ(RORγ)やRORαがTh17細胞の分化を誘導する転写因子として同定されたが,その分化制御機構には未だ不明な点も多く残されている。今回われわれは,ダイオキシンレセプターであるAryl hydrocarbon receptor(Ahr)がTh17細胞分化を制御していることを発見した。本稿では,Th17細胞の分化機構を概説していくとともに,AhrによるTh17細胞の新たな分化制御機構について紹介する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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