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文献詳細

雑誌文献

生体の科学59巻4号

2008年08月発行

特集 免疫学の最近の動向

重症アトピー性皮膚炎を合併する免疫不全症の原因遺伝子同定

著者: 峯岸克行1

所属機関: 1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科免疫アレルギー学

ページ範囲:P.296 - P.301

文献概要

 日本におけるアレルギー疾患(花粉症・アトピー性皮膚炎・喘息)の罹患率は30%に及ぶと推定され,その免疫学的背景となるスギやダニなどのアレルゲンに対する感作率も年々増加しており,いまや日本においてアレルギー疾患は国民病の様相を呈している。以前からアレルギー疾患は遺伝することが知られており,ヒトゲノムプロジェクトの進展により,アレルギー疾患関連遺伝子の同定も大きく進展し,100以上の遺伝子がアレルギー疾患と関連することが明らかにされた。しかしながら,すべての遺伝子に関して,ある特定の対象においてはその遺伝子とアレルギー疾患との関連を否定する報告が見られ,多因子疾患の遺伝的解析の方法論的困難さを示している。

 そこでわれわれは,単一遺伝子異常により浸透率100%で,重症のアトピー性皮膚炎を発症する免疫不全症に注目し,その原因遺伝子を同定することにより,アトピー性皮膚炎の発症メカニズムを検討した。その結果,この型のアトピー性皮膚炎の発症には,Jak-STATを介したサイトカインシグナル伝達が重要な役割を果たしていることが示唆された。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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