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特集 免疫学の最近の動向
Tunneling nanotubule(TNT)と免疫細胞間相互作用
著者: 長谷耕二1
所属機関: 1理化学研究所免疫アレルギー科学総合研究センター免疫系構築研究チーム
ページ範囲:P.302 - P.306
文献購入ページに移動 免疫系は複数の免疫担当細胞と間葉系・上皮系細胞によって構成されている。免疫担当細胞の分化やリンパ組織の形成,外来抗原の認識と免疫応答とその終結など,あらゆる局面において,免疫系を構成する細胞間の情報伝達が重要な役割を果たしている。そのため,免疫ネットワークはこうした細胞間情報の制御を基盤として成り立っているといえよう。免疫担当細胞間における情報の伝達手段はこれまで複数報告されている。代表的なものとして,サイトカインの傍分泌(paracrine)によるシグナリングや,エキソソーム(exosome)や免疫シナプスを介した抗原提示およびco-stimulationが挙げられる1,2)。この他にも上皮細胞間に形成されるgap junctionは,ウイルス抗原ペプチドの輸送に重要と考えられている3)。
最近の研究で,離れた細胞間に細長いチューブル(membrane tubule)が形成されることで,細胞間相互作用が促進されることが報告されている。この細胞と細胞を繋ぐ細管はtunneling nanotubule(TNT)と呼称され,免疫細胞における新たな情報伝達手段として注目されている4,5)。本稿では,筆者らの実験結果を含めてTNTに関する最新の知見を紹介したい。
最近の研究で,離れた細胞間に細長いチューブル(membrane tubule)が形成されることで,細胞間相互作用が促進されることが報告されている。この細胞と細胞を繋ぐ細管はtunneling nanotubule(TNT)と呼称され,免疫細胞における新たな情報伝達手段として注目されている4,5)。本稿では,筆者らの実験結果を含めてTNTに関する最新の知見を紹介したい。
参考文献
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