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特集 現代医学・生物学の仮説・学説2008 1.細胞生物学
細胞外マトリックスにおけるヘパラン硫酸プロテオグリカンによるシグナル分子の制御
著者: 岩本亮1
所属機関: 1大阪大学微生物病研究所細胞機能分野
ページ範囲:P.340 - P.341
文献購入ページに移動 多細胞生物では,発生や再生,恒常性の維持といった様々な場面で,細胞同士が様々な情報のやりとりをしながら細胞社会の秩序を形成している。生体内では間質や基底膜など多くの場合で,細胞のまわりが細胞外マトリックスというもので充填されている。細胞外マトリックスは単に多細胞体を構築するための足場というふうに長い間考えられてきたが,実は様々な細胞間のシグナルをダイナミックに制御しているということが近年の研究から明らかになってきた。細胞外マトリックス成分の一種であるヘパラン硫酸プロテオグリカン(Heparan sulfate proteoglycans:以下,HSPGsと略)は,細胞増殖因子やサイトカインなどの様々なシグナル分子と相互作用し,細胞増殖・分化・形態形成といった細胞活動を制御する細胞間情報伝達を担う重要な因子のひとつである。
参考文献
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