文献詳細
特集 mTORをめぐるシグナルタンパク
変異TSC2とスモールGタンパク質の活性化
著者: 山本祐司1 田所忠弘1 鈴木司1
所属機関: 1東京農業大学応用生物科学部生物応用化学科栄養生化学研究室
ページ範囲:P.504 - P.510
文献概要
本稿では,tuberinの細胞遊走への関与に着目し,分子レベルでそのメカニズムを明らかにすることにより,結節性硬化症の発症機構のみならず,細胞遊走の新規シグナル経路の解明につながるものと考えた。一般に細胞遊走は,スモールGタンパク質であるRhoA,Cdc42,Rac1に代表的されるタンパク質であるRhoファミリーによりコントロールされるが,筆者らはtuberinがその中でもRac1の活性を制御し,されにRac1を介し活性酸素種の産生にも寄与することを明らかにした1)。
参考文献
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