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第4回綜合医学賞入選論文
筋收縮の力学的研究
著者: 眞島英信1
所属機関: 1順天堂大学医学部生理学教室
ページ範囲:P.13 - P.27
文献購入ページに移動 1.はじめに
筋の主機能である牧縮という現象は本来機械的力学的なものであつて,その根底にある化学反応が最後的に解明せられたとしても結局化学的エネルギーの機械的エネルギーへの転化のメカニズム,即ち"力の起源"が問題となるであろう。又其の他の種々の收縮に伴う現象,例えば熱発生,光学的変化或は電気的変化等に関する成績も,筋に関する限り総べて短縮乃至は張力発生という力学的な現象との連関に於て併せ理解されるべきである。
本論文に於ては著者の実験成績を中心として従来の研究に対する批判並びに整理統合を行い,收縮に対する新らしい統一された考え方を展開したいと思う。筋に関する力学的研究のうちには静止筋の性質を扱つた厖大なデータがあるが,本論文に於ては主として活動し收縮する筋に関する研究のみに主題を限局して述べることにする。
筋の主機能である牧縮という現象は本来機械的力学的なものであつて,その根底にある化学反応が最後的に解明せられたとしても結局化学的エネルギーの機械的エネルギーへの転化のメカニズム,即ち"力の起源"が問題となるであろう。又其の他の種々の收縮に伴う現象,例えば熱発生,光学的変化或は電気的変化等に関する成績も,筋に関する限り総べて短縮乃至は張力発生という力学的な現象との連関に於て併せ理解されるべきである。
本論文に於ては著者の実験成績を中心として従来の研究に対する批判並びに整理統合を行い,收縮に対する新らしい統一された考え方を展開したいと思う。筋に関する力学的研究のうちには静止筋の性質を扱つた厖大なデータがあるが,本論文に於ては主として活動し收縮する筋に関する研究のみに主題を限局して述べることにする。
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