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論述
網樣体と誘発電位
著者: 安原基弘1
所属機関: 1京都大学医学部藥理学教室
ページ範囲:P.59 - P.70
文献購入ページに移動解剖学的にいう網様体とは神経線維が互に交わつて網を作つているその網の眼の中に神経細胞がはまつているような組織をいうのであるが,私はここでは網様体の機能について述べてみようと思う。網様体は運動,感覚,精神現象などの中枢神経系の機能に重要な役割を演じているが,この組織に及ぼす藥物の作用に言及し,藥物の作用態度から推察して解剖学で網様体と呼ばれているところ以外にもこれと同様の性質を有するものが存在しうるということを主張しようと思う。尚,網様体から影響を受ける現象のうち,大脳皮質に現われる誘発電位についてはあまり一般に知られていないので,この誘発電位についても平行して述べて行こうと思う。
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