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文献詳細

雑誌文献

生体の科学6巻3号

1954年12月発行

文献概要

論述

駆虫剤の作用機序—Santoninを主題に

著者: 板東丈夫1

所属機関: 1順天堂大学医学部藥理学教室

ページ範囲:P.105 - P.112

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 まえがき
 一般に,駆虫剤といえば,蛔虫駆除藥に限らないし,蛔虫を対象とする場合にも,Santoninの他にHexylresorcinolのような殺虫作用を持つものや,Ficinのような蛋白分解酵素も含まれることになる。ここでは,その一つ一つについてのべることは避けて,蛔虫に対するSantoninの駆虫作用につき,その機序を論ずることとしたい。
 Santoninは,蛔虫にはたらいて,寄主動物の腸からこれを文字通り追い出す作用をもつ藥物である。何故にこうしたことが起るか,その作用機序の解明は,古くして,また同時に新しい問題であるといえよう。著者は,この問題に大きな興味を覚え,何とかしてこれを解決したいと考えている者の1人である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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