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筋弛緩因子とActin
著者: 横山稔1
所属機関: 1札幌医科大学生理学教室
ページ範囲:P.129 - P.135
文献購入ページに移動 筋收縮機構,特にactomyosin(以下AM)系に関する研究は多くの人々によつて取り上げられている。中でもA. Szent-Györgi1)2)3)4)等はAM系について,contraction cycle中,弛緩面にadenosinetriphosphate(以下ATP)のenergyが使われると主張し,一方H. H. Weber5)及びE. Bozler6)等は之と反対に,收縮面にAT Pのenergyが使われると述べている。われわれは7)8)9)10),AMの超沈澱とAM-ATPase activityが平行関係を有すること,並びにATP短縮したglycerol筋がPyrophosphateその他のchemical agentにより弛緩する事実等から,contraction cycleにおける收縮相はATPのenergyを伴うactive process,弛緩相はpassive processであるとの立場をとつている。
飜つて contraction cycleに対するactinの意義に関しては,従来比較的等閑に附せられた観があり,僅にStraub11)12)13)14),Mommaerts15)16)17)等により,そのG-F変形の関与が強調されたが,これらはなお実証に乏しい憾みがある。
飜つて contraction cycleに対するactinの意義に関しては,従来比較的等閑に附せられた観があり,僅にStraub11)12)13)14),Mommaerts15)16)17)等により,そのG-F変形の関与が強調されたが,これらはなお実証に乏しい憾みがある。
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