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特集 遺伝子-脳回路-行動
脳の遺伝子治療の可能性と展望
著者: 平井宏和1
所属機関: 1群馬大学大学院医学系研究科神経生理学分野
ページ範囲:P.23 - P.30
文献購入ページに移動 脳の遺伝子治療は,今からほんの10年前であればまだまだ手の届く範囲にはなかった。神経細胞への効率的な遺伝子導入が不可能であったことが最も大きな理由である。遺伝子治療というのは外から遺伝子を細胞に導入することで疾患を治療する手法であるから,最初の段階がクリアできていなかったのである。
1990年代には脳以外の疾患に対する数多くの遺伝子治療臨床試験が行われたが,客観的に十分な治療効果を示すものは皆無であった。しかも1999年9月に米国で遺伝子治療の死亡例も報告され,また幹細胞医療の急速な進歩の影響もあり,遺伝子治療は急速に下火になっていった。この当時の印象から,現在も遺伝子治療に対して否定的な見解をもつ人が多い。
1990年代には脳以外の疾患に対する数多くの遺伝子治療臨床試験が行われたが,客観的に十分な治療効果を示すものは皆無であった。しかも1999年9月に米国で遺伝子治療の死亡例も報告され,また幹細胞医療の急速な進歩の影響もあり,遺伝子治療は急速に下火になっていった。この当時の印象から,現在も遺伝子治療に対して否定的な見解をもつ人が多い。
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