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特集 脳と糖脂質
アルツハイマー病とガングリオシド
著者: 柳澤勝彦1
所属機関: 1国立長寿医療センター研究所
ページ範囲:P.217 - P.221
文献購入ページに移動 先進諸国においては高齢者人口の増加に伴い,認知症の問題が医学の枠を越えた大きな社会問題となっている。認知症の病態を解明し,真に有効な治療法,予防法を開発することは焦眉の急といえる。アルツハイマー病は認知症を代表する疾患であり,わが国の認知症患者のおよそ6割を占める。アルツハイマー病の発症機構に関するわれわれの理解は,この10年の間に確かに深まったものの,その病態生理の全貌には依然不明の点が多い。さて,アルツハイマー病脳において,神経細胞を変性させ,死に追いやる物質的基盤はアミロイドβ蛋白(Aβ)の重合体であり,生理的な産物であるAβがアミロイド線維に重合する分子過程の解明は,アルツハイマー病研究において最も重要な課題の一つである。本稿においては,この課題に対して,筆者らが取り組んできた研究により明らかにされたガングリオシドの役割について紹介する。
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