文献詳細
文献概要
特集 脳と糖脂質
細菌性神経毒素とガングリオシド
著者: 居原秀1 小崎俊司2
所属機関: 1大阪府立大学理学部生物科学科 2大阪府立大学生命環境学部獣医学科
ページ範囲:P.228 - P.233
文献購入ページに移動細菌毒素に対するレセプターが多く報告されているが,その中でも多くの細菌毒素が細胞膜上に存在するガングリオシドをレセプターとして認識する(表1)。自然界で最も強力で,神経系に特異的に作用するクロストリジウム神経毒素(ボツリヌス毒素A-G型,破傷風毒素)とそのレセプターとしてのガングリオシドがよく研究されており,これらの毒素群が同一の祖先分子から進化しているにもかかわらず,ガングリオシドの要求性,認識機構,補因子の種類が異なっていることも明らかになっている。本章では,クロストリジウム神経毒素のレセプターとしてのガングリオシドについて概説する。
参考文献
掲載誌情報