文献詳細
特集 睡眠と脳回路の可塑性
睡眠とシナプス可塑性との相互作用
著者: 宮本浩行1 ヘンシュ貴雄1
所属機関: 1理化学研究所脳科学総合研究センター神経回路発達研究チーム
ページ範囲:P.260 - P.268
文献概要
睡眠がシナプス可塑性や記憶の固定・定着(consolidation)に積極的な役割を果たしているという考えを多くの実験的研究は支持している。シナプス可塑性とは広く神経細胞間の情報伝達の強さを変え維持する性質であり,神経活動によって神経細胞間の結合強度が変化して保存されるという特性から記憶・学習機構の基礎過程と想定されている。代表的なものに長期増強(long-term potentiation:LTP)や長期抑圧(long-term depression:LTD)が挙げられ,海馬,小脳,大脳皮質,線条体といった様々な脳領域の脳切片あるいは生体で詳しく調べられている。
参考文献
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