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文献詳細

雑誌文献

生体の科学60巻5号

2009年10月発行

文献概要

特集 伝達物質と受容体 1.アミノ酸 抑制性

GABA受容体モジュレーター部位としてのベンゾジアゼピン受容体

著者: 相良英憲1 荒木博陽2

所属機関: 1松山大学薬学部医薬情報解析学研究室 2愛媛大学医学部附属病院薬剤部

ページ範囲:P.390 - P.391

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 ベンゾジアゼピン(BZ)受容体とは薬理学的な概念としての用語であり,一つの蛋白分子として細胞膜上に独立して存在するわけではない。すなわち,BZ受容体はGABAA受容体に存在するBZ結合部位である。この部位にBZあるいはBZ誘導体が作用するとGABAA受容体の活性が変化し,GABAA受容体にGABAが結合した時に起こるClイオンチャネルの開口によるGABA誘発電流を増大させ,神経細胞でのGABAによる抑制性作用が増強される。従って,GABAA受容体に対してBZはアロステリック調節作用のみを持ち,BZ単独では細胞応答に影響を与えるわけではない。BZ受容体のサブタイプ分類は複雑で,その機能分類も十分に解明されていないが,近年GABAA受容体サブタイプについての詳細な検討が進み,それに伴いBZ受容体の機能も次第に明らかになってきた。

参考文献

16(5):162-168, 1995
2)喜多敦子,小早川仁志:臨床精神薬理 6:697-704,2003
92(17):7749-7753, 1995
317(1):369-377, 2006
327(3):969-981, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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