icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学60巻5号

2009年10月発行

文献概要

特集 伝達物質と受容体 2.アセチルコリン

認知機能とアセチルコリン神経

著者: 岩崎克典1 藤原道弘1

所属機関: 1福岡大学薬学部臨床疾患薬理学教室

ページ範囲:P.406 - P.407

文献購入ページに移動
 認知症とは,一旦獲得していた知的機能が脳の器質的変化により後天的に低下する病態をいう。認知症を伴う高齢疾患の代表格は脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症である。前者は,脳血流の一時停止により閉塞した血管の支配領域の神経細胞が細胞死に陥った結果発症する。記憶に深く関わる海馬の血流を養う血管が閉塞する場合に顕著である。アルツハイマー型認知症は,現在のところ確たる病因は不明であるが,老人斑の形成やマイネルト基底核から大脳皮質に投射する神経や中隔野から海馬に投射する神経に変性がみられることがその原因に挙げられる。

参考文献

274:99-102, 1996
306:821-827, 2003
106:84-91, 2008
1249:222-228, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?