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特集 伝達物質と受容体 3.アミン ドーパミン
ドパミン受容体の新しいアンタゴニスト
著者: 中村史雄1 五嶋良郎1
所属機関: 1横浜市立大学医学部分子薬理神経生物学
ページ範囲:P.414 - P.415
文献購入ページに移動一方,70年代より非定型抗精神病薬の原型となるクロザピンに陰性症状の改善効果があることが知られていた。クロザピンはドパミンD2受容体以外にもドパミンD4,セロトニン5HT2A,5HT2C,5HT6,アドレナリンα1,ムスカリンm1,ヒスタミンH1など多くの受容体の神経伝達に拮抗する。ここから複数受容体の拮抗作用(Multi-Acting Receptor Targeted Agent:MARTA)という概念が生まれてきた。しかし,クロザピンは無顆粒球症という重篤な副作用のため本邦での使用は認可されなかった。
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