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文献詳細

雑誌文献

生体の科学60巻5号

2009年10月発行

文献概要

特集 伝達物質と受容体 3.アミン ヒスタミン

ヒスタミンH1,H2受容体遺伝子欠損マウスの作製と意義

著者: 谷内一彦1 赤池紀生2

所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科機能薬理学分野 2熊本保健科学大学 ライフサイエンス研究部門

ページ範囲:P.442 - P.443

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 ヒスタミン(HA)が1910年に発見されて以来,数多くの報告がある。1991年にHAのH1受容体がクローニングされた後H2,H3,H4受容体遺伝子もクローン化された。欠損マウスの開発以前はHA機能は一般薬理学的手法で行われてきたが,渡辺武らによりH1,H2受容体遺伝子欠損マウスが初めて作製されると,HA研究に新たな展開が生じた1,2)。現在,H1,H2,H3,H4受容体とHA合成酵素であるHDCの遺伝子改変マウスが作製されており,報告されているHA関連遺伝子欠損マウスには,1)H1,H2,H3やH4受容体欠損マウス,2)H1/H2受容体ダブル欠損マウス,3)H1/H3受容体ダブル欠損マウス,4)H1/H2/H3受容体トリプル欠損マウス,5)ヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)欠損マウスがあり,これらを用いた機能研究が活発に行われている。よってHA受容体欠損マウスの意義について述べる。

参考文献

93:13316-13320, 1996
105:1741-1749, 2000
195:197-217, 2001
88(3):1183-1241, 2008
78:189-194, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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