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文献詳細

雑誌文献

生体の科学61巻1号

2010年02月発行

文献概要

特集 脳科学のモデル実験動物

ゼブラフィッシュ―行動制御の基本神経回路の作動原理解明のためのモデル実験動物

著者: 岡本仁1 青木田鶴1

所属機関: 1理化学研究所 脳科学総合研究センター 発生遺伝子制御研究チーム

ページ範囲:P.2 - P.10

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 脳の発生の仕組みが分子レベルで明らかになるに従って,目的を達成するための行動プログラムを書き込み,状況に応じて読み出すための基本的な神経回路が,全ての脊椎動物に共通して存在するのではないかと考えられるようになってきた。この考えに基づき,できるだけ単純な構造の脳を持ち,遺伝学的手法,分子生物学的遺伝子操作や生体内での神経細胞活動の可視化などが行えるゼブラフィッシュが,この神経回路の作動原理の解明に重要な役割を果たすことが期待されている。

参考文献

1)ポール・D・マクリーン:3つの脳の進化(反射脳,情動脳,理性脳と「人間らしさ」の起源,法橋登(訳),工作舎,東京,1994
2)岡本仁,田中啓治:脳科学の進歩~分子から心まで~,放送大学教育振興会,東京,2006
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50 Suppl 1:S167-175, 2008
5:155-158, 2008
Edition, Chapter18, pp453-474, Chapter22, pp545-575, Sinauer Associates, Inc., 2008
21)岡本仁:生体の科学 49:546-554,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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