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特集 脳科学のモデル実験動物
統合失調症関連モデル動物
著者: 大隅典子1
所属機関: 1東北大学 大学院医学系研究科 創生応用医学研究センター
ページ範囲:P.71 - P.78
文献購入ページに移動 1852年フランスの精神科医モレルによって初めて記載された精神疾患である統合失調症は,生涯罹患率が1%といわれ,日本には約75万人の患者数が推定されている。長期間にわたり入退院を繰り返すケースが多く,社会経済的観点からも大きな問題となっている。1950年代からクロルプロマジンの治療効果が見出されたことにより,薬物療法も可能にはなったが,寛解率は必ずしも高くない。したがって,さらに有効な薬物などの探索が急務であり,そのためには有効なモデル動物が確立される必要がある。本稿では,遺伝子改変マウスを中心とした統合失調症のモデル動物について紹介するとともに,統合失調症および関連疾患の「神経新生仮説」について議論したい。
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