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文献詳細

雑誌文献

生体の科学61巻2号

2010年04月発行

文献概要

特集 糖鎖のかかわる病気:発症機構,診断,治療に向けて

GPIアンカー異常症

著者: 村上良子1 木下タロウ1

所属機関: 1大阪大学 微生物病研究所 免疫不全疾患研究分野

ページ範囲:P.148 - P.153

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 GPIアンカー欠損症として古くから知られている発作性夜間血色素尿症(PNH)は,溶血性貧血,骨髄不全,深部静脈血栓症を3主徴とし,造血幹細胞のPIG-A遺伝子の後天的な突然変異によっておこる疾患である。一方,最近主症状として門脈血栓症とてんかん発作を呈し,劣性遺伝形式をもつ先天性GPI欠損症の2家系が見つかり,共にGPI生合成に必須な遺伝子PIG-Mのプロモーター部分の同じ変異によることがわかった1)。本総説では両者についてその発症機序を概説する。それとともに,まだ疾患としては見つかっていないが,GPIアンカーの脂質および糖鎖部分に異常を来す遺伝子変異が細胞レベルで明らかになっているので,その生理的意義と将来GPI異常症として発見される可能性についても考察する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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