icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学61巻3号

2010年06月発行

文献概要

特集 SNARE複合体-膜融合の機構

マイクロドメインスイッチング:アミロイド前駆体蛋白質のマイクロドメイン依存性代謝調節とシンタキシン1

著者: 櫻井隆1 樫山拓1 貫名信行2

所属機関: 1順天堂大学 医学部 薬理学講座 2(独)理化学研究所 脳科学総合研究センター 構造神経病理研究チームー

ページ範囲:P.252 - P.256

文献購入ページに移動
 国内に100万人以上とされる認知症患者の約半数はAlzheimer病であるといわれている。人口の高齢化により今後その数は増加すると予測され,発病メカニズムの解明とそれに基づく早期診断・治療法の開発が急務となっている。現在,βアミロイド(Aβ)と呼ばれる40程度のアミノ酸からなるペプチドの過剰蓄積がその原因であるとするアミロイド仮説が有力視されている。Aβは,1回膜貫通蛋白質であるアミロイド前駆体蛋白質(APP)のβ,γの2段階の切断により生じる断片である。Aβ産生にはコレステロール依存性が見られ,コレステロール・スフィンゴ脂質からなる膜マイクロドメイン「ラフト」がβ切断の場であると考えられてきた。最近,われわれは神経細胞中に「ラフト」とは異なるβ切断抑制性のマイクロドメインを見出した。マイクロドメインを場とするAPPのβ切断制御機構とシンタキシン1との関連について紹介したい。

参考文献

283:29621-29625, 2008
95:6460-6464, 1998
1:31-39, 2000
167:953-960, 2004
183:339-352, 2008
378:281-292, 2004
18:6917-6926, 1999
20:2202-2213, 2001
281:37853-37860, 2006
26:10536-10541, 2006
283:35763-35771, 2008
27:7284-7296, 2007
280:17346-17352, 2005
(in press)
456:904-909, 2008
12:28-36, 2002
28:3663-3671, 2008
58:42-51, 2008
37:925-937, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら